最近刃物による事件が多い。
今回は新幹線の列車内というきわめて狭い場所での事件。
女性を助けるために刃物男に立ち向かったのだろうが、対処を間違えていた。
犯人は160cmくらいの小柄な男性で後ろから羽交い絞めで取り押さえようとしていたらしい。
羽交い絞めというのは犯行をとめようというきわめて良心的な対応だったと思う。
しかし相手は刃物、しかも鉈で切りかかった興奮した異常者である。
よほど柔道とか格闘技をやっていて技や体力に自信があるのでなければいつまでも羽交い絞めで抑えていられるわけではない。
どうすればいいのか。
合気道での刃物対策は5教だろうか。
しかしこれは振り上げたナイフを予定通り振り下ろしてくれればという前提と相手の力が自分より弱いというのが前提になっている。
たいていの場合相手は興奮しているので、力の差がよほどない限り無理だと思う。
どういう態勢だったかはわからないが、列車の中という狭い空間だた出来ることは限られてしまう。
体捌きでかわせることが出来ればいいが、多分座席にぶつかるだろう。
私ならどうするか。
相手が振り下ろそうとした瞬間、あるいは刺そうとしたその瞬間相手に向かっていく。
同じ速度で向かっていくと相手も同じ速度で刺してくるだろう。
相手が構えた瞬間、あるいは動こうとした瞬間を捉えて向かっていく。
そのタイミングが難しい。
構えたときは動かない、というか動いていない。
それから行動に移す瞬間相手は息を吸う。
息を止めたままでは動けないからだ。
その吸ったときに力が抜ける。・・・そこを抑えるのだ。
そして抑えるときに力が入っていてはいけない。
こちらに力が入っていると相手はそれが発火点になりそれに合わせて反撃してくる。
力を抜いて方向性だけで相手を動けない態勢に持っていく。
手だけで抑えてはだめだ。
手と腕と体全体をクッションにして相手の反撃を吸収するのだ。
相手が反撃をしようとする取っ掛かりを奪ってしまうのだ。
宮本武蔵流にいうならば「枕をおさえる」ということになる。
そして相手がバランスを崩したときに、二度と立ち上がれないくらい全力で相手をたたき伏せる。
相手は刃物で向かってきたのだから殺しても構わないという気持ちでやるべきだ。
しかし相手が突然向かってきたら、あるいは自分が倒れているところに掛かってきたら・・・。
このときはすぐに相手の目に指を突っ込む。
そして鼻を平手で打つ。
2年前自分より大きな熊に襲われた空手家が熊を撃退したとき熊の目に指を突っ込んだということでした。人間も興奮していると猛獣と変わりません。
普通に殴っても興奮していると感じませんが、目という弱点は本能的に避けますので効果があります。
鼻を打つというのは呼吸が出来なくなるからです。
呼吸が出来ないと力がはいりませんし、動きがとまります。
そこで逃げることが出来ます。
今回の場合いったん羽交い絞めにしたといわれていますので何らかの理由で後ろにいた事になります。
ならば相手の首に腕を絡め刃物を落とすくらいに締めます。もしかしたら相手は失神するかも知れませんが刃物を持っている以上かまわないと思います。
おそらく今回殺された人はそういう乱暴?な技をやったことがないのでしょう。
まあ、そういう場面に出くわさないのが一番ですけれど・・・。
本音をいうと一番困るのは日本の裁判所です。
自分の身を守るためにやったことでも、すぐに過剰防衛というケースが多いからです。
世界的にみてもおかしいと言われています。
0コメント