審査が終わった。
合気道の審査は5級から4段まで9回ある。
それ以降は指導者の推薦により昇段することになる。
私も審査を受けたが、私の若いころは審査のために稽古をするということはなかった。
それは今みたいに誰もが審査要項をネットで見られ、「この技が出来ているかを審査する」という環境になかったということもある。
そして「普段教えていること身につけていればできる」といわれて、審査に望んだのだが、そのときはかなり緊張していた。
一体なにをやれといわれるかわからないからだ。
特に二教と三教で相手を裏返しにしたあと腕を抑える技は、緊張していて忘れてしまい先生から注意されたりした。
今は審査要項を見ながら、審査する技を練習してから審査に臨むことにしている。
あらかじめ答えをわかって準備するということになる。
最初はそんな稽古はおかしいと思っていたが、何度かやるうちに稽古生の人たちに当面の目標が出来ることになる。
ある程度の緊張感を持ってやるので技をよく覚えることになる。
確かにそうやって初段までにひと通りの技を覚えるということは段階を追って稽古が出来、目標になるのでよい稽古法なのかもしれない。
不意打ちで色んなことをやるよりも身についてくるように思える。
考えてみれば、学生時代に試験の為の勉強をしていたがそれは習った事をどれだけ覚えているか、そして応用が出来るかを見ているのだ。そのときは必ず正解がある。
それは学生であれ、先生であれ同じ答えが出てくるのを前提としている。
しかし合気道には正解がない。そして稽古生が指導者と同じように出来てしまうというものではない。いちばん重要なのは技を通して合気道というものを身に着けることが出来るかということだ。
私見だが、どこまで体の中に浸透させていくかだ。・・・うまくいえないけれど。
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