本道場では年2回昇級・昇段審査を実施しております。
12月には、3級3名、4級2名の方の審査を行いました。
皆さんとても良くできていて驚きました。
・・・というのはお世辞ではなく自分が20歳代で審査を受けたときはあがってしま
い、かなりみっともない動きしかできなかった事を思い出したからです。
後で「どうして あのように上手くできるのだろう」と色々と考えました。
思い出すと我々が小学校、中学校、高校と先生の「気をつけ、礼、着席」という<号令>に
従い、毎日教室やその他の学校行事で体を緊張させ、先生の指示に従う事が多かった為、
<自分の意志>に基づいて<自分の体を動かす>という事が少なくなり、「先生に怒られな
いようなパターン化した動きが習慣化されていたのではないか」と思います。
合気道を始めたときも、先生から教えられた幾つのか「パターン化」された動きで稽古をし
ていましたが、色々な先生に習っているうちに「自分の感覚」に従って動くのがベストだと
思うようになりました。
今の人には当たり前なのでしょうが、半世紀前に学校教育を受けた者にとってはとても不思
議であり、新鮮であり、羨ましくもありました。
いずれにしろ早く上手くなるのはうれしいことです。
審査で最初は一教、二教・・・、四方投げ、入り身投げ・・・といった技を覚えます。
そして初段ではほぼそれらの技を習得し、2段ではそれらの技を自由に使えるようになり、3段ではそれらに多人数掛けや武器技が加わります。
それ以降はそれらの技に拘らなくなります。
簡単にいうと「型」に拘らなくなります。
一般的な技芸の上達過程を「守」→「破」→「離」と言います。
「守」は型や形をならいそれを身に着ける段階です。
「破」はそのようにして身に着けた型や形を破って、自分のものとしようとする段階です。
「離」とは習った元のものから離れて、自分オリジナルなものを取得する段階です。
私自信の感覚では初段~二段が「守」段階であり、二段~三段が「破」段階であり、三段~四段が「離」段階であり、四段~はそれまで取得したものの中から残っているもので自分にあった動きを身に着けていく段階だと思っています。
多くの皆さんはまだ「守」段階だと思うので、習った技をきっちりと身に着けてもらえればと思います。
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