先週はさすがに久しぶりの稽古だったので体がかなり痛くなりました。
といっても嫌な痛さなのではなく、使っていなかった部分を使ったことによる刺激と言った方が良いような「痛さ」で、一晩寝たらスッキリしました。
先週は体に刺激を与え、動きを思い出す稽古でしたが、今回は少し基本的な稽古が多くなりました。
ひとつは「片手持ち転換」という稽古です。
これは相手に片手を持ってもらい、その手を支点にして背を向けるように反転するけいこですが、何のためにこんなことをやっているのか不思議でした。
私が合気道を習い始めた、今から40年くらい前は、スポーツにしろ、武道にしろ「この稽古は何のためにやっているのですか」などとは聞けませんでした。
大体、足腰を鍛えると称して、足腰に良くない「うさぎ跳び」を部活動でやらされた時代でしたから。
「方手持ち転換」をやる意味は、右足を中心に反転する場合は、右足を軸とした体の線を作り、左足を軸とする場合は左足を軸とした線を体につくるのに役立つと思っています。
転換に際し、右足ー腰、左足ー腰、というように腰を中心としながら反転しますので、重心を移動させるとき、右足で踏ん張ったり、左足で踏ん張ったりせずに動けるようになります。
通常人が動くときは、右足が地についている時は右足に重心があり、左足が地についている時は左足に重心があります。
武術的にいうと、そのとき右足や左足が「居ついている」事になります。
それのどこがまずいかと言うと、動くときワンテンポ遅くなるという事と、「居ついている」=そこに留まっている、ことになるので、殴られたり、刺されたりしてしまうことになります。
そうでなく、足が居ついていず、重心が滑らかに左右に移動させることができれば、相手の攻撃を避けたり、相手の間合いに入って攻撃をしやすくなります。
居ついていると、右足で踏み込んでから左足に重心を移行させることになりますが、腰の上下動=体の上下動があり、相手の攻撃を受けやすくなるのに対し、足を踏み込まず同じ腰の位置のまま重心移動が出来ると、体の上下動もなく動けるので相手に察知されずらく、また相手より早く動けることになります。
回りくどい説明しかできませんが、実際にやると分かります。
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