合気道を初めて体験する方へ

先週、初めて合気道を体験する方が来られましたので、合気道とはどういうものかについて書いてみます。


<合気道の歴史>とか<合気道の技>については、ネットで「合気道」を検索してもらえれば丁寧に説明してありますので、そちらを参考にしてください。


<他の武道との違い>

 同じ様に掴んだり、投げたりする武道に「柔道」がありますので、それとの違いを説明すると分かり易いかと思います。

「柔道」も「合気道」も江戸時代まで盛んだった「柔術」の影響を受けております。

しかし、決定的に違うのは「柔道」は自分の「肉体」を利用して「テコの原理」で相手を倒しますが、「合気道」は「自分の肉体」だけを利用するのではありません。

相手の意識と自分の意識を合わせるという事を行います。

・・・そういうと、なんとなく「オカルトっぽく」なりますが、事実だと思います。

「合気道」は「テコの原理」で相手の意思に反して相手を倒すようなことはしません。

攻撃してくる相手の力をそのまま「受け入れ」それにより、相手の重心をコントロールして、その結果相手が倒れることになります。

例えば、目の前にある板を割ろうとして突いていったところ、それが板と同じ色をした布だった場合、目の前の布はフワッと揺れるだけです。そして自分は予測を外されてバランスを失い、もしかしたら倒れることになるかもしれません。


合気道も同じようなところがあります。


相手が殴りかかってきた時、その場で相手の手を自分の手で受けたり、叩いたりしません。

体を動かして避けます。(そのために体捌きの練習をします)

「避けれないなら、腕で防御すればいいだろう」と思われるかもしれませんが、相手が体格が良かったり、若くてスピードがあったりすると、対応は難しくなります。

ならば、タイミングよく避けることが出来るかという問題が出てきます。

通常、目で動き出した相手の腕の動きを追っても間に合いません。


ではどうするか。

相手が自分の一部だと思い、相手と同じ様な動きをすれば避けられます。

?・・・「どういうこと」と思われるでしょう。


時々、合気道の稽古をしながら説明するのですが、「社交ダンス」のように捉えるという事です。

社交ダンスでは自分が相手(パートナー)より先に動けば相手を引っ張ることになり、相手が自分より先に行けば、自分が引っ張られることになります。

自分と相手が一緒に動けば、スムーズに気持ちよく動けます。

そのとき、どのようにして一緒に動くかというと「気を合わせる」ことです。

相手がどちらに動こうとしているかを「察知して」同じ方向に動けばストレスはありません。違う方向に動こうとするから「力」がぶつかってしまうのです。

そうしないように動ける訓練をします。

社交ダンスでも、ステップとか体のポジショニングが重要でその稽古を念入りにします。

合気道も同じように<体捌き>の稽古をします。

ただ、合気道は武道なので、相手が一緒に踊ってくれるわけではありませんので、襲ってくる相手とずっと一緒にいるわけにはいきません。

そこで相手の「気」をそらして投げるとか、抑えることになります。


合気道の稽古は二人で組んでやります。

そのとき色々な技を掛けますが、柔道のように、相手と闘ってどちらが技を掛けたかを競う事はしません。

一方が技をかければ、他方は受けをとります。

それを見て「型稽古」とか「やらせ」という人がいます。

しかし、相手の動きや力の流れ、意識を察知し、それに合わせる事を常に意識すればとても重要な稽古となります。(それが「合気」道だと思います)

なかなかむずかしい所ですが、それが出来るようになると楽しくなります。

あおぞら合気道(調布)AOZORA AIKIDO (in Chofu)

2011年創設の調布市の合気道の道場。様々な年代の男女が楽しく稽古をしています。 稽古日時:毎週木曜日の19時~20時30分、土曜日13時~15時あるいは15時~17時。施設の都合で変わります。         師範(instructor):合気会6段(aikikai 6-dan) 連絡先(contact address):aozora.aiki@gmail.com

0コメント

  • 1000 / 1000