コロナ禍の中で稽古をしました。
大丈夫かと心配する人もいます。
しかし考えてみると、電車の中は満員で、街に人が溢れ、スポーツや他のイベントも行われ、行動制限も殆ど行われていません。
そんな社会状況の中で、広い施設で殆ど喋らずに合気道をやっている方がはるかに感染率は低いのではないでしょうか。
むしろ体の免疫力を高めるのではないかと思います。
最近は毎回決まった様に四方投げをやっていますが、これは体の動きを覚えるもっともすぐれた技(?)なのでしっかりやる意味があります。
その後は短刀取りをやりました。
これは先日秋葉原の大量殺害事件の犯人が死刑になった事がニュースになっていたので、体捌きの練習にいいと思いやりました。
①正面から突いてくるのと、②手を振りかぶって切りつけてくる2バージョンの稽古。
皆さん体捌きが慣れてきているのでそれほど難しくなかったように思います。
ただ、問題なのは現実にそのような場面に遭遇したときです。
相手が<必死>になって掛かって来るときは、緊張感が異なります。
相手が<必死>な思いでナイフを出して掛かってこようとすると、自分がその場に恐怖で凍りついて動けなくなるかもしれません。
そんなところに一気に刺されたら助かりません。
秋葉原の事件のとき一人の警察官が対応していました。
この方は最初は警棒を夢中で振り回し、路地裏に追い込み、拳銃を出して「撃つぞ」といったところで相手がナイフを落としたようです。
常に向っていき、拳銃を構えたところで相手が気迫(?)で負けたという事でしょうか。
重要なのは、逃げ腰でなかったということだと思います。
逃げ切れる距離があるのならば、それでいいのでしょうが、相手が追いかけてこられる距離でしたら、考えた方が良いと思います。
相手を刺そうとしている人の心理は、逃げる相手を条件反射的に追いかけて刺すと思います。
動物も逃げる人を追いかけます。
山の中で熊と出会ってもすぐ後ろを向いて逃げるのではなく、自分を大きく見せ威嚇しながら後ずさりした方が良いと言われています。
体が緊張しているなら「ふっ」と息を吐いて緊張を緩めます。
そのような時、相手と同じ様に前屈み気味になりがちですが、むしろ普通の姿勢で相手に近づきます。
相手はそれに気づいておそらく慌ててナイフを動かそうとします。
ナイフで人を刺そうとするとき、その場の位置からナイフを動かすことは難しいです。
大抵は息を吸いながら振りかぶります。
その段階で取り押さえるのがベターではないかと思います。
稽古でそような緊張感をつくるのは難しいですが、少なくとも相手がかかってきた時の事を考え、条件反射的な体捌きは出来るようにしたいと思います。
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