先週の木曜日は主に<座り技>の稽古をしました。
<横面打ち一教>と<入り身投げ>をやりましたが、横面打ちなので、座った姿勢の体捌きが思うようにできず手こずったようです。
例えば、仕手が右手で横面打ちをすると、受けは右足(腰)を中心に左足(腰)で後ろ向きの体捌きをしなければなりません。
立ってやると割りと簡単ですが、座ってやるのは腰をかなり動かさないと<後ろ方向への体捌き>はできません。
合気道をやったことのない人は後ろへの転換はグラグラとして簡単にはできません。
合気道をやっていて立って後ろへの転換(体捌き)が出来ていた人でもグラグラとします。
なんでそんな稽古をするかというと、
毎回話していますが、<腰>から動くことが出来るようにするためです。
稽古の時話しましたが、通常<腰>が固い人が多いと感じています。
どう感じるかというと、片足を動かしても、腰全体がひとつの塊として、その片足に乗っかっていると感じます。(私の感覚です)
それでどんな問題があるかというと、体重移動がスムーズにできなくなります。
腰が固いと右足で一歩進むとき、<右足に腰全体の重さ>が乗ります。同じように左足を一歩進めると<左足に腰全体の重さ>がのります。
そして、足を一歩踏み出したときに武術的にいうと<居つく>事になり、スムーズに動けなくなります。
腰が柔らかいと、右足で一歩踏み出したときには右側の腰の重さだけが、右足に乗ります。同じように左足で一歩踏み出したとき、左側の重さだけを負担すればいいことになります。
即ち、片足を動かしているときに両足分の腰の重量を片足に乗せなくてよくなります。
即ち、<居つく>事がなくなりスムーズに動けます。
<居つく>とは、片足に全体重が乗ってしまうため、次の動作に行くときに、その足を踏み込んで動かないといけなくなるため、ワンテンポ余計な動きが出てしまう事です。
昔の侍の世界ならば、<居つい>た途端に<切られる>という事になります。
現代なら<居つい>たところで相手を殴るという事になるのではないかと思います。
<居つ>かなければ、スムーズに避けることもできます。
このように足が腰と連動するように動けるのを武道では<腰が割れる>という言い方をする事もあります。
この<腰を割る>というのは、日本舞踊や相撲でもよく言われることです。
0コメント