12月15日の稽古

今回は普段一つ一つ稽古している技を実際の動きの中でどのように使うかのトライアル。


例えば<片手持ち一教>では、

相手が自分の左手を持ってきたとき、

「相手の手を取って大きく前に回して相手の体を崩し、そして倒れた相手の腕を抑える」
・・・という一連の動作を丁寧に練習しました。


しかし、それはひとつの「型」を覚えるためのもので、そのままでは実際使いづらい。


1.相手は私の手を持ってじっとしている訳でもなく、そのまま倒れてくれる訳でもないからです。


(1)こちらが相手の手を持った瞬間に、相手は自分の手を掴まれないように引いたり、他の手で殴りかかってくるとか、するのが普通。


そうすると、そのままでは技は掛からない。


では、「そんな技を覚えるのは無意味か」ということになるが、そうではない。

実際の対応を更に学ばなければならない。


(2)相手に手を掴まれた場合、まず自分の手に力を入れないこと。


もし、手に力を入れると、相手からすると、「自分が相手の手を持ったことに対して、何かをしようとしている」と察知されるからだ。


そうすると、相手は条件反射的に「もっと強く持ったり」「手を離したり」「他の手で殴りかかってきたり」する。


相手が手をもったまま崩すのが自分にとっては楽なのだ。
そして相手に一切のストレスが掛からない方向に手を動かし、相手が気づいたときには崩されているという形に持って行くべき。


(3)<一教>でいうと、手に力をいれずに自然に持たれたまま手を上げる。(これが結構難しい、例えると自分の耳を掻くような自然な感じ)                                そのままの姿勢で手が上がらないときは、体を静かに動かす。

そして、相手が力が入らないような姿勢までもっていき、そして崩し、抑える。
以上が基本的なやり方。



2.実際は相手が、手を取りに来る・・・というのが普通。


(1)その段階では相手の<重心>は前に掛かっている。


そこで、相手の手で自分の手を掴もうとするのに合わせ、相手の重心を自分の方に少し寄せる。(これが重要だが、感覚の問題なので、修練が必要)


そこで自分の手を強引に引いたら、相手は気づいて、手を引っ込めるか、早く動かすことになる。いずれにしろ相手の<重心>は動かない。


自分の手を動かすとき、手の位置はそのままで体を動かし、手は自然についてくるようにすると、相手には察知されにくい。


先生が良く言っていた例えは、目の前に10000円札が落ちていて、それを拾おうとして手を伸ばしたとき、重心が前にずれているので、そのまま10000円札を少し(ヒモをつけておいて)手前に引っ張ってあげる、相手はそれを拾おうとして更に<重心>を前方に移動させ、結果としてバランスを崩す事になる。


もしいきなり引いたら相手は、手を止め、普通に立ってしまうので崩せなくなる。


(2)だから、相手が自分の手を取ったときには、かなりバランスが崩れた状態にしてしまうと、後は相手は抵抗できず簡単に崩せる事になる。


実は、簡単なようで、それほど簡単ではない。


そのような動きが自然に出来るようになるには、バランス良く動ける体を作らなければならない。


合気道の様々な技はそのためにあると思っている。



あおぞら合気道(調布)AOZORA AIKIDO (in Chofu)

2011年創設の調布市の合気道の道場。様々な年代の男女が楽しく稽古をしています。 稽古日時:毎週木曜日の19時~20時30分、土曜日13時~15時あるいは15時~17時。施設の都合で変わります。         師範(instructor):合気会6段(aikikai 6-dan) 連絡先(contact address):aozora.aiki@gmail.com

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