暑くてばててしまい書く気持ちも薄れてしまったので久しぶりの執筆。
今回は稽古についての注意点。
合気道には合気会本部で教えている技がある。
一教・・・、四方投げ、入り身投げ、小手返し・・・など等である。
同じような技は他の武道にもある。
小手返しなどは少林寺拳法でも同じようなものだ。他の技は大東流という柔術に名前は違うが殆ど同じような技がある。
そもそも合気道は開祖が大東流を実質的に創造したといわれる武田惣角に学んだ部分が多い。それ以外にもさまざまな古流武術を会得して作り上げたものだから、他の武術に似た技があるのも当然なのだ。
しかしそれらの技を開祖は指導していたのではないと思う・・・私見だが。
開祖は技をやりながら、「忘れろ、忘れろ」と言いながら、「わしを真似しろ」と言っていたと言われる。
これは「型」を真似するな。しかし「自分の動きと同じように動け」という事なのだろう。
もっとくだいて言うと「格好を真似する」と言うことは、肩に力が入っているだけなのだ。
「自分と同じように動け」と言うことは相手の動きに「同調しろ」という事だと思う。
更に言うと「物質的な動きにとらわれず、内面の動き=気に合わせろ」という事だと思う。
それでは一教・・・といった技はなんのためにあるのかというと、体を創るためにあると思う。
どういう体かというと、上半身、下半身が腰とひとつになって動く体のことだが、なかなかイメージがわかないと思う。
そういう体になって初めてわかるからだ。
ではそうならない体というのはどういうものかというと、例えば柔道などは足を固定し上半身の筋肉で倒すようなことをしている。
無論ときどき下半身も使っているが連動しているとは思えない。
空手や剣道でも同じように思える。
開祖のもとで師範部長をしていた藤平光一氏は体がばらばらでない事を「統一体」という表現をしている。
YOUTUBEで見られる。
合気道でなく同じような動きは日本舞踊や能でも見られる。それらの動きは上半身にも下半身にも淀みがなく全体がひとつになって動いているのが見られる。
ただ、それらの動きを理解できるかというと・・・少し難しいかもしれない。
今稽古をしているのはとりあえず合気会の技を指導している。
それは他の道場で稽古をして「そんな事も習っていないのか」等つまらないことを言う人がいるから一応の技を指導している。そして昇級・昇段審査のときにひつようになるからだ。
しかし重要なのはそれらの技の形ではなく、技の習得過程を通して体が「統一体」になるようにする為である。
従って、稽古のとき注意しているように型を真似しながらも、肩の力を抜いて腰から動くようになることを考えて稽古しなければなりません。
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