ほぼひと月ぶりの執筆。
最近は短刀どりの稽古をよくやる。
確かに最近短刀で人を刺すといった事件が多いから、それを意識しているのだが、一番の目的は体捌きの練習のためにやっている。
体捌きを身につけるのはなかなか難しい。
一人稽古が大切だが、なかなか実感の伴わないのでそのうち飽きてしまう。
そこで意識的に体捌きを理解してもらえるようにと短刀どりをやっているのだ。
合気会の審査で短刀どりというのが五教として設けられている。
短刀を振り下ろしてくる → 腕を受けとめる → 相手を倒す → 短刀をとりあげる・・・といった一連の動作である。
しかし現実はそんなに簡単ではない。
上からくるか、横からくるか、いきなり刺してくるかは決まっていない。
そんなとき相手の短刀を持った腕を捕まえるのはとても難しい。
おそらく一番無難なのが、体捌きで短刀を避けて → 相手を崩してから → 短刀を取り上げる・・・ということではないかと思う。
もっとも実際は短刀を取り上げるといった面倒なことはせずに、相手をたたき伏せてしまえばそれで十分だと思うが、稽古でそんなことをすることは出来ないので短刀をとりあげるということにしている。
体捌きがきちんと出来ていないと足がいついてしまう。
いろんな形で襲ってくることを想定した体捌きだが、すべて同じ動きになっている。
腰から上の半身をまっすぐに立て、腰の位置を上下せずに水平に保ちながら移動する。
移動のリズムは相手に合わせる。それは相手の動きを目で見て判断するのではなく、相手の「気」の動きに合わせて動くことが重要だ。
目で見て判断するということは、相手の後をついていくことになる。
それではいつか追いつかれ、刺されてしまう。
あくまで相手と同じリズムで動かなければならない。
そのための体捌きの練習なのだ。
難しいと思うけれど、合気道をやる意味がそこにあると私は思っている。
0コメント